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2007年11月 9日 (金)

昭和30年代を生きてきた

■「ALWAYS 続・三丁目の夕日」(山崎貴監督)、2007年11月3日(土)封切りの、「風景とモノ」ノスタルジー!


▲ALWAYS続・三丁目の夕日 予告

 昭和レトロブームを巻き起こした前作から4か月後、昭和34年春の東京・夕日町三丁目の人々を描いた続編「ALWAYS 続・三丁目の夕日」(山崎貴監督)が11月3日(土)、封切られた。
 全国での動員は前作の初日比280%と絶好調スタート。目標動員は1000万人で、興収100億円超のメガヒットも見えてきたという。
      ◇
 映画が始まって突然、あのGODZILLAが東京タワー周辺で暴れまくるシーンにビックリさせられる。東宝映画『ゴジラ』(昭和29年)の特殊技術・円谷英二へのオマージュだろうか。国会議事堂ではなく、前年末に完成した「東京タワー」をへし折ったりして大暴れする。ビル街ではない、大震災後の日本家屋の惨状シーンVFX。
・・・他にVFX、CG、ミニチュアなどを駆使して、都電、東京駅、羽田空港、日本橋、ビジネス特急「こだま」などをリアルに特撮再現する。
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 またひとつひとつのシーンが昭和2,30年代の邦画を彷彿とさせている。そうした場面をいくつ探せるかも楽しみだ。例えば、日本橋で初恋の人・上川隆也と薬師丸ひろ子が再会する場面は、『君の名は』の氏家真知子(岸恵子)と後宮春樹(佐多啓二)の数寄屋橋のシーンを私は想い出す。前作では、小津安二郎「長屋紳士録」、久松静児「警察日記」、木下恵介「夕焼け雲」、今井正「青い山脈」などのシーンとイメージが重なる場面があるという。気がつかなかった。
 この頃の映画といえば、昭32年には『嵐を呼ぶ男』、『明治天皇と日露大戦争』、『赤同鈴之助』、昭和33年には『月光仮面』、『隠し砦の三悪人』、そして昭和34年に『少年探偵団』、『私は貝になりたい』『社長太平記』、『野火』などがある。
 鈴木(堤真一)が幻視する戦友(福士誠治)とのシーンは、大岡昇平『野火』と重なっているのだろうか。映画マニアにとっても応えられない楽しみ。あの頃、テレビ契約数が約300万台(普及率23.6%)だから、まだ若者には映画が文化・娯楽の中心でマニアが多かったような気がする。
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 おなじみ昭和30年代のノスタルジックな風物や生活習慣はさらに凝っている。オート三輪はダイハツ・ミゼットか。淳之介(須賀健太)の実父(小日向)が乗り付けてくるのは初代クラウン。さらに車庫にはスバル360なども登場。そして特急「こだま」、羽田空港を飛び立つ「DC・・・機」。ちゃぶ台、真空管ラジオ、搾りハンドル付洗濯機、ブラウン管テレビに、トリスバーのマッチなどなど、プロデューサーも含めたスタッフの“レトローグッズ”を総披露したマニアックな映画の感じも面白い。
 4組の恋のエピソードや人情劇よりも、高度成長期直前、昭和の時代風景とモノ達が主役の映画であり、それらに詰まった“時代のココロ”を投影してみせてくれる。
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 映画ではタバコ屋さんに貼ってある“手書きニュース”で時代背景を描く。「美智子様 ご懐妊おめでとう・・・」などだ。4月にご成婚、翌年2月に皇太子誕生。オリンピック決定、高速道路法、そしてトランジスタ登場。さらに昭和は翌35年、池田首相の「所得倍増計画」から一直線に“大量消費時代”へと向かって走り始め、バブル崩壊で終わるのでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<ライター/鉄仮面>

――<データ資料>――――――――――――――――――――――――――
★世相・風俗(1959=昭和34年)
○“消費革命”時代-電化製品の売り上げが伸びる。電気釜,テレビ,電気洗濯機などに人気。
○皇太子結婚,パレードをテレビ中継(4.10)。テレビ受信契約が結婚式1週間前に 200万を突破。
○児島明子がミス・ユニバースに選ばれる(7)。
★流行語(1959=昭和34年)
 岩戸景気,消費革命,消費は美徳,ご清潔でご誠実,私の選んだ人を見て下さい,ファニーフェース,アフターサービス,セクシーピンク,トランジスタ・グラマー,春一番,カミナリ族,稲妻族,サッチョン族,三当四落,がめつい,乗車拒否,優マーク,曲り角,ちゃんねえ,タフガイ,カックン,キサッス・キサッス・・・他
★ テレビCM(1959=昭和34年)
・旭化成「カシミロンの歌」
・文明堂「カステラ一番」
・ヤンマーディーゼル「ヤン坊マー坊の歌」
・ダイハツ<ミゼット!言うたった>
・キスミー化粧品「セクシーピンク」
・江崎グリコ・アーモンドグリコ<ひと粒で2度おいしい>・・・他
★話題のテレビ番組(1959=昭和34年)
○初のカラースタジオドラマ-赤い陣羽織(NTV)放送開始(4.15)。
○天皇番組さかん,各社皇太子成婚中継。
○「スター千一夜」放送開始(CX)(3.1 )。
○初の国産カラーテレビ映画「快傑ハリマオ」(NTV)放送開始(4.5 )。
○この他,子供たちには国産テレビ映画では,「月光仮面」「まぼろし探偵」「豹の眼」(ラジオ東京),「風小僧」(NET),「少年ジェット」「鉄腕アトム」(CX),「怪人二十面相」(NTV)などが人気。
○外国テレビ映画激増(ゴールデンに週32本)。
 西部劇-ローハイド(NET)(60分もの),バット・マスターソン(NET),ガンスモーク,大平原(CX)など放送開始。スティーブマックィーンの出世作「拳銃無宿」(CX)(12.6)も放送開始。
ホーム・コメディ-ビーバーちゃん(NTV)(1.7 ),うちのママは世界一(CX)(12.6)など。
○主な外国アニメ-ベティちゃん(NTV),珍犬ハックル(NET),ポパイ(ラジオ東京)など。
★流行歌(1959=昭和34年)
 第1回レコード大賞:水原弘<黒い花びら>/夜霧に消えたチャコ/南国土佐を後にして/人生劇場/東京ナイトクラブ/黒い花びら/黄色いサクランボ/僕は泣いちっち 他
★話題のマンガ(1959=昭和34年)
○少年週刊誌時代が始まる-「週刊少年マガジン」講談社,「週刊少年サンデー」小学館3.17同日創刊。
○「週刊漫画サンデー」8月創刊・・・他

■前作<2006年11月>『ALWAYS 三丁目の夕日」』(山崎貴監督):予告編より

 ▲映画CM 三丁目の夕日

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